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知っておくべき税額控除の種類

相続税の見積もりが出たら

遺産分割が終わり、各相続人の納めるべき相続税が算出できたら納付をするのですが、その税額からさらに控除できる制度があるのを知っていますか?
税額控除には次の7つの種類があります。

〇贈与税額控除
〇配偶者に対する相続税額の軽減
〇未成年者控除
〇障碍者控除
〇相次相続控除
〇外国勢額控除
〇相続時精算課税制度贈与税額の控除

贈与税額控除とは

相続開始前3年以内に財産の贈与を受けて、課税価格に加算された場合には、その贈与財産にかかった贈与税を控除できます。

配偶者の税額軽減とは

配偶者が相続した財産のうち、法定相続分または1億6千万円分までは税額が軽減される制度です。配偶者に関しては相続税の軽減措置が取られているのです。

未成年者控除とは

財産を相続した法定相続人のなかに未成年者が含まれていれば、成人になるまで一定金額の控除が認められています。

障碍者控除とは

相続人のなかに障碍者がいれば、85歳になるまでの期間、一定額の税額が軽減される制度です。
障碍者は健常者に比べて生活費がより多く必要となるため、配慮されています。

相次相続控除とは

10年間に2回以上の相続があった場合に、税金の負担が軽減される制度です。

外国税額控除とは

外国の財産を相続し、外国の相続税が課税された場合に軽減される制度です。

相続時精算課税制度贈与税額の控除とは

60歳以上の祖父母または父母から、20歳以上の子または孫に対し、財産を贈与した場合に選択できる制度で、
相続した財産の相続税から贈与税を控除できるものです。

10か月の期限を頭に入れておこう

相続税の申告と納付は、被相続人が亡くなった日の翌日から10か月以内と決められています。
この10か月という期限を頭に入れて相続の手続きを行わなければいけません。
相続手続きの流れはざっとこのようになります。
被相続人が死亡すると、7日以内に死亡届を役所に提出します。
遺言があれば、検認の申立てを行い、相続人が確定します。
遺言が無い場合は、法定相続人が相続するか、相続放棄するかを決定します。
相続人間で遺産分割協議を行います。ここが重要です。
この遺産分割協議で各相続財産が決まるのです。
つまりは、納めるべき相続税が決まるというわけです。
協議がまとまると、遺産分割協議書を弁護士にたのんで作成しますが、協議がまとまらない場合は
裁判所に調停の申立てをおこない裁判になるケースもあります。
協議がまとまって、遺産を分配し、不動産の名義変更などを行って始めて、相続税が確定して申告、納付となるのです。
ここまでの手続きを10か月で行うのですから、すみやかに遺産分割を行う必要が理解できると思います。
相続税が決定すれば、上記の控除を利用して速やかに納付しましょう。

筆者

小林 朋広
小林 朋広司法書士・行政書士
・兵庫県司法書士会所属/日本司法書士会連合会
・兵庫県行政書士会所属/日本行政書士会連合会
相続・遺言・登記・後見など司法書士(行政書士)が扱う業務は多岐に渡ります。普段の生活では耳馴染みもなく、初めて問題に対峙された時にどの様に対処をすれば良いか困惑されることも多いかと思います。士業という専門家として、「どうしたら分かりやすくお伝えできるだろうか」「ご希望に沿う形での解決は何だろうか」と日々考え、円滑な解決とともに、お客様に寄り添う司法書士(行政書士)でありたいと考えています。

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