相続問題は専門家に相談しよう

あなたのご両親が亡くなって兄弟で財産を相続することになった場合、いろいろな手続きが必要になってきますね。
では、一口に「相続」と言っても、なにが問題なのかを把握しておかないと前に進みません。

・財産の全容の把握ができていないのか。
・兄弟で遺産の分割で揉めているのか。
・相続人が多すぎて、未だかつてあったことが無い人がいて連絡の取りようがない。
・相続税を分割したいけどどうすればいいかわからない。

など、相続に関する悩みは様々な段階で多々起こりえます。
どこの誰に相談すればいいのかわからない場合は、日ごろからお付き合いのある金融機関や不動産業者、生命保険会社のセールスマンにいちど相談してみると良いでしょう。
このような業種の方は、職業柄弁護士や税理士、司法書士といった士業の方とのお付き合いが広いので、あなたの抱える悩みに応じて適切な専門家を紹介してくれます。

弁護士に相談する場合

もし、あなたが遺産の分割で兄弟や親族間で揉めているなら、弁護士に相談するのが最適です。
また、相続人がいない時や、相続人の範囲がわからない場合も弁護士の登場です。
そしてあなた自身が子供や孫に遺言状を書いて残したいと思ったら、その場合も弁護士に相談すると書き方を指南してくれます。

司法書士に相談する場合

あなたが相続人で被相続人から不動産を相続した場合は、名義変更をしなければなりません。
その場合、司法書士に相談して名義変更手続きを取ってもらいましょう。

税理士に相談する場合

相続財産の内容や相続税に関することは、税理士に相談するのが最適です。
相続する財産がどのくらいあるのかわからない時や、相続税がかかるのか知りたい場合、またそもそも相続税の金額がわからない場合も税理士の登場となります。
分割協議で分けた相続分に対して、それぞれが納税をしなければならないのですが、誰がいくら支払わなければならないかも税理士に相談して算出してもらいましょう。

不動産鑑定士に相談する場合

土地や家屋、会社といった不動産を相続した場合は、それがどのくらいの価値があるのかを算出しなければ相続税がわかりません。
不動産鑑定士に鑑定をお願いして、価値を測ってもらいましょう。

財産リストを作ろう

上記のそれぞれの専門家に相談に行く前に、まず、わかる範囲で財産リストを作成しましょう。
ざくっとでもどのくらいの財産があるのかがわかれば、専門家も必要な手続きが見えてきます。
もちろん、被相続人が生前に作成しておかれることが前提ですが、亡くなった後でも書き出していくことで、どの専門家にどのような相談をすればいいのかが見えてくるでしょう。

筆者

小林朋広司法書士・行政書士: ・兵庫県司法書士会所属/日本司法書士会連合会
・兵庫県行政書士会所属/日本行政書士会連合会
相続・遺言・登記・後見など司法書士（行政書士）が扱う業務は多岐に渡ります。普段の生活では耳馴染みもなく、初めて問題に対峙された時にどの様に対処をすれば良いか困惑されることも多いかと思います。士業という専門家として、「どうしたら分かりやすくお伝えできるだろうか」「ご希望に沿う形での解決は何だろうか」と日々考え、円滑な解決とともに、お客様に寄り添う司法書士（行政書士）でありたいと考えています。